映画「渇き。」


『果てしなき渇き』深町秋生のミステリー小説。『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞し映画化でタイトルは「渇き」に。
『告白』の中島哲也監督。

うーむやっぱり役所広司はすばらしいな。

あらすじはこう

元刑事の警備員の藤島秋弘(役所広司)はコンビニでの大量殺人を目撃してから間もなく、離婚した元妻から行方不明になった娘の加奈子(小松菜奈)の捜索を依頼される。しかし娘を探していく過程で加奈子が悪名高い不良グループと関係していることが露見し、さらに彼女の部屋から大量の覚醒剤を発見。いつしか藤島は、娘が地元の裏社会や財政界の人間までもを巻き込んだ大規模な犯罪行為の中心人物であることを知り、彼女を中心とした内部抗争に巻き込まれていくうちに娘を探す手口が徐々に凶暴になって深い闇へと・・・

「渇き」としたとおり、とにかく見ていてのどが渇く。役所広司の色っぽさ、アップ中心で濃い演技、終始汗だくで皮膚からにじみ出る苦悩の出し方はうまい。そういう意味で心理的目線で書かれた作品はよくできてる。逆にカットの展開が早くてイライラしてしまうのが残念。もうすこし長めに時間を使えたらよかったのではないだろうか。テープの長さを足せなかった予算なんだろう。ディレクターズカット版とか出してもよかったんじゃないのかなー。展開で過去、今がわかりにくくて疲れてしまった。それが狙いかもしれないですけども

女子高生、売春、覚せい剤、いじめと総動員で、暴力も含めあれこれほんとすごい。小・中学生の売春。それは元締めが高校生だった、裏の胴元が自殺したみたいなニュースがあったが、その事実を基に書かれた作品らしい。

愛すべき家族。であるけど人間的ネジが取れている問題男。
そして娘もぶっとんだ天使のような支配者の娘。
後輩刑事との駆け引きも奇想天外。ぶっとんでいる。人間性崩壊、いやもともとあるサイコパスのような対応。二面性を超えた感情を同軸に居ない娘の学生生活という過去シーンまぜて作られている。

最後のオチがあるにはあるが・・・

しかし暗い闇の映画、疲れてほんとうにのどが渇く映画だった。

闇の深い愛により、虜にされ、食われていく。
これはミステリーとしても人間の闇の深い話なんだろう。

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