死を受け入れる医療−崩壊する夕張の医療崩壊とは


南日本ヘルスリサーチラボ 夕張市立診療所 前院長  森田洋之先生のTEDxのトークです

テキストは http://logmi.jp/19478 こちらにありシェアされて人気なのがわかります。

夕張の話は北海道にいるからこそより聞こえてくる話ではあります。
お医者さんがこういうことを言うというのは色々と大変であるでしょう。
キャリアとは違う生き方をすると誓ったひとが声をあげてくれているのだと思っています。
そういうお医者さんがたくさんでてきて嬉しくもあります。

過度な延命は果たして人間のためなのか。地域のためなのか、日本のためなのか。
日本が受け入れなければならない現実は。
みなさんしってますか?医療費がどれだけかかってるか。
財政のどれだけが命にかけられているか。だから日本は良い国だった。
だったなのです。時代に合わせ変えたい。でも前の借金があります。
とめられないこともたくさんあります。
命とは、尊厳とは。いろいろ深い考えがある話でしょう。

死亡率、医療費、救急車の出動回数、全て下がった

ほぼ半分ですね。救急車が呼ばれなくなった。どういうことか。さっきのお婆ちゃん、救急車呼ばないんです。なぜか。だって、もう、命の終わりを受け入れてるんですね。救急車っていうのは、この命を助けてくれ、っていう叫びのもとに呼ばれるものです。あのお婆ちゃんは、助けてくれって思ってないんです。最後まで自分の家で生活したいって思ってるんです。

だから呼ぶのは訪問看護師、在宅医。もちろん、発熱とか一時的なことで、これは良くなるよってことであれば家で点滴したりして治療します。でもそうでない時は、残念ながらお看取りすると。そういう世界です。だから救急車が減る。しかも医療費も減っちゃったんですね。高齢者一人当たりの医療費。全国的にはものすごい勢いで増えてます。夕張市は一時よりだいぶ下がった。

面白いですね。破綻以降、病院がなくなり移動が大変になったとかいろいろあるんでしょうが
健康でいようという意識が高まって病院へ行かなくなったってことでもあります。
そういうおじいちゃんおばあちゃんは最期をどうするか考えて生きることになったそうです。

合ってる、あってないという議論ではなく
こうなったらこうだったという話でもあるでしょう

生かせる医療
生きる医療
予防するため支える医療

そして
死を受け入れる医療

たくさんの選択があるかもしれません。

私の好きなSteve Jobsは「死を成し遂げた」男でした。
そんな人生になりたい。

Photo by Eva Blue