ウォシャウスキー姉弟によるオリジナルSF映画。ということでオリジナルストーリーはマトリックス以来となる。完成したといわれてから半年以上特殊効果の調整をしなおしたということで特にIMAX作品としてチューニングも完璧といえよう。
奴らがSFの王道をしっかりやったらどうなるか。これまで小出しにだされていた。
今回はそれを完璧に見せつけてくれたと思う。ストーリーに関してはあまり触れる必要はないだろう。というのはクラウドアトラスで映画化が難しいといわれていた、難読で6つのストーリーを同時に読み解くということをやってのけたのだから。
とくにクラウドアトラスの未来パートに、やっぱりやるよな、この姉弟。とうなづいた人は多かっただろう。あれを全編でみられるのが今作品。
あらすじ
宇宙は宇宙最大の王朝には3人の兄バレム、姉カリーク、弟タイタスによって大部分が支配されていた。
兄弟による権力争いに母が持っていた地球がかけられた。そこに母と同じDNAを持つジュピターが地球に生まれていた。その子の名前はジュピター。ジュピターを利用し地球をてにいれようとする弟、殺してしまおうとする兄、その様子を嘲笑うような姉。彼女を守り連れてくるように命じられた一匹狼ケインとジュピターの恋はどうなるか。
役者はホワイトハウス・ダウンで一人でテロリストと戦ったお父さんチャニング・テイタムにアシュトンカッチャーの奥様ミラ・クニスさんですね。渋いとこもってくるなぁ。ウォシャウスキーといえばマトリックスからおきまりのように前作などの役者をちょいちょいいれてくるが、今回はクラウドアトラスのソンミを演じたペ・ドゥナ、宇宙の王朝兄には博士と彼女のセオリーでスティーブンホーキングを演じたエディ・レッドメイン、ドラマで活躍してクラウドアトラスでもでてたのがジェームズ・ダーシーなどといい役者が入ってきている。ヒューゴ(エージェントスミス役)にはずっと出て欲しかったのにでてないのは残念
あらすじでどんだけ王道かわかっちゃうよね?ね?
古代ギリシア神話をもとにした壮大なスペクタルを宇宙規模にして地球とはなにか、人とはなにか、何が大切かをとく作品になっている。
さて、ここからは例のごとく砕けていくとしよう。
地球以外にもそりゃ知的生命体がいて宇宙をかけております。地球にも役割がある。
そしてその鍵は・・・命とは。宇宙で最も大事なものとは・・・という話はよくあるわけだけど、こいつを例えるとすれば
銀河英雄伝説、ドラゴンボール、Star Trek、スターウォーズ、ガンダム、スーパーマン、アイアンマンにガッチャマン、AKIRAに攻殻機動隊と、ありとあらゆるオマージュが組み込まれている。なんというかここまで完膚なきまでにやりこむんだな!というほどガッツリSFを見せてくれる映画だ。これまでのようにストーリーの隙を突っつくようなことも哲学的な難しさもなく、シンプルな王道SFをやってのけている。
それも各映画のスペシャルなポイントをついてるのだからすごい。
というより「ずるい!」と言えるだろう。神話にでてくるようなドラゴン、ガーゴイルもいれば典型的な宇宙人グレイもでる。人間進化な狼男にバンパイア。もちろん人間もでるしロボットもでる。しまいにゃ変形するロボットにのったり、大気圏突入というか、ガッチャマンのフェニックス!みたいなモードまであったり、悟空とフリーザの頂上対決!までみられる。
どっかーんばきゅーん、SFってこうだぜを大人がやればこんなにかっこいいぜ。
こんなお腹いっぱいになるSFは初めてみた。
でもね、ちゃんとストーリーに無理がない。というかめんどくさくない。ちゃんとつながっているんだ。ヒロインがピンチになればヒーロが助けに来る。もちろん何度でも。
ただそれだけのことを、ここまでうまくやっていくウォシャウスキー姉弟はやっぱりすごかった。どちらかというと、興行的にはまれば2、3とやりそうでその上での伝統を作る作品だったかもしれない。
ネタバレすると
キスまでがなげぇよ。
以上
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